春到来!北海道にいよいよ春がやってきました。桜にはまだ早いこの時期ではありますが、ふきのとうや木の芽など、新しい緑の息吹を感じられる毎日です。春の陽気に誘われて、オトナ女子の一人旅なんていかがですか?今回は「見る・買う・食べる」のすべてが楽しめる後志(しりべし)方面へと車を走らせてみましょう!
プロフィール
家事に仕事に子育てに…。忙しい日常をしばし忘れて一人旅を満喫してきました。自由に過ごせる自分時間に心と体がリフレッシュ!今回は、ちょっぴりオシャレをして出かけるオトナ女子ならではの旅を提案したいと思います。もちろん家族へのお土産も忘れずに…!
北の大地によく似合うSUVなら女性でも運転しやすい!
3月某日。この日は春らしい陽気に包まれたロケ日和となりました。
今回は担当ディレクターより「オシャレしてきて!」との指示が出されています。「オトナ女子の一人旅」がコンセプトとのこと。スタイリストつけて~!と言いたいところですが、お気に入りの春色パンプスを合わせただけでも気分上々となりました。
冬の重いコートを脱ぎ捨て、明るめファッションが楽しめる春のお出かけは、やっぱりワクワクしてしまいます!
旅の相棒はピカピカSUV、新型エクストレイルでした。札幌レンタリースさん、今回も素敵な車を用意してくださってありがとうございます!SUVを運転するのは初めてだったのですが、目線が高く視界が広いのでとっても運転しやすいんですね!広い北の大地、この車ならどんな道でもどこまででも走って行けそうな気がします。
またこの白いボディラインがセクシーなこと!思わずみとれてしまいます。タイヤの大きさにも驚きましたが、こんなに大きな車なのに燃費の良さにも驚きました。
いつも素敵な車を貸してくださる札幌レンタリースさん。
中・長期間のレンタルならどこよりも断然安く車を借りることができるそうです。道外の人の憧れ「北海道1周」なんかも夢じゃないかもしれません!レンタル期間や補償制度については電話でも問い合わせられますので、旅の行程など気軽に相談してみてください。
特に長期レンタルでは補償もしっかりと対策したいところ。ぜひ「まるごと安心パック」も併せて検討してみてくださいね。
向かうはニッカウヰスキーで有名な町、余市へ!
さあ、出発しましょう。まずは小樽を越えた先にある余市(よいち)町へと向かいます。ニッカウヰスキー余市蒸留所があり、NHKの朝ドラ「マッサン」の舞台にもなったので、知っている人も多いかもしれませんね。天気が良いので絶景も期待できます!
余市へは、札幌北IC−小樽IC間は札樽(さっそん)自動車道を利用(通行料金1,220円)し、その後は国道5号線をひた走れば到着します。海沿いを走るとても美しいルートで、まさにドライブにぴったりです。
ナビでは約58kmと表示されました。コンビニなどに寄ってゆっくり向かっても1時間半程度というところでしょうか。
渋滞知らずの北海道。道は空いており快適、日差しが暖かく車内はポカポカ。あっという間に余市に到着しました。
あまりに快適だったため、期待していた絶景を撮影するのをつい忘れてしまいました!帰りは…。帰りこそ…。いやいや、最初から帰りに撮るつもりだったのです!!!(帰りまで覚えていられるだろうか…?)
老舗の燻製屋でショッピング!その後は…
何はともあれ到着しました。今回最初にオススメするお店は「南保留太郎商店」という老舗の燻製屋さんです。
フルネームを店名にするとは、なんとも大胆なお店ですね。初めて知ったときは驚いたのですが、その味に魅了された人たちが足繁く通うお店と知って俄然興味が湧いてきました。
黒い外観がなんとも渋い雰囲気です。まさに、いぶし銀という言葉がぴったりですね。
こちらのお店は60年以上前に建てられたものだそうです。長い年月を感じさせる、味わい深い建物ですね。
店内にはいろいろな種類の燻製が並んでいます。
たこ足やほたて、新巻鮭など燻製ではおなじみの商品から、にしん、甘えび、ホッケ、ヘラガニといった燻製としてお目にかかるのは珍しい魚介類まで、本当にいろいろな商品がありました。
さらには野菜やお豆腐、くるみなど、燻製にしたらいったいどんな味になるのだろう!?と思えるような商品もあり、好奇心がくすぐられます。なかにはコーヒー豆の燻製までありました。これは…き、気になる!コーヒーの香りがたまらなく好きな私ですが、それが燻製?燻して香りをつける!?想像もつきません。飲んでみたいな~!
試食させてもらいながら詳しくお話を伺いました。
そもそも燻製とは、塩などで味付けした魚や肉などを燻して特有の香りをつけ、水分を飛ばすことで保存性を良くした“先人の知恵”的食べ物であったはずです。ところがこちらのお店で試食させてもらったニシンの燻製は、確かに燻されて風味が増し、豊かな香りが鼻から抜けていく感覚がありましたが、水分は抜けることなくジューシーなままなのです。
燻製でありながらもみずみずしくしっとりとした食感が楽しめる…燻製の概念が変わってしまうかもしれません!
余市町はニッカウヰスキーの蒸留所がある町と前述しましたが、まさにウイスキー「竹鶴」に合うおつまみを作りたいということで開発を始めたのがこのお店の始まりなのだそうです。「マッサン」を見ていた私としてはその逸話には思わず興奮してしまいました。
ここまでお話を伺って、もう“燻製”に興味津々です。思わず燻製小屋を見せて欲しい!!とお願いしてしまいました。快諾していただき、さらに詳しくお話を伺わせていただけることになりました。やったー!
すぐ隣りにある燻製小屋へと場所を移して、さらに伺います。
こちらでは高温で一気に燻すのではなく、低めの温度でじっくりと燻す「冷燻法」を採用しているのだそうです。たとえばニシンなら1ヶ月ほど、1本鮭なら3ヶ月から半年程度もかけるのだそう。それも燻しっぱなしではなく、8時間燻したら半日以上休ませる、その間にゆっくり発酵・熟成させるのだそうです。職人のなせる技ですね。
こちらの燻製小屋は風通りまで計算され尽くしているそうですよ。小屋自体に60年分の良い香りが充ち満ちていました。
燻製に使用するおがくずはブナの北限地といわれている黒松内町のあたりのブナを使用しているとのこと。
おがくず自体、1ヶ月も熟成させてから使用するというから驚きです。先ほど味わわせていただいた試食用のニシンに、そんな途方もない時間と労力と手間がかけられているのかと思うと、燻製に対する思いもひとしおです!
燻製小屋は見学自由というわけではありませんが、他にお客さんがいない場合など希望があれば案内してくださるそうですから、興味のある方はお店の方に声をかけてみてください。SNS映えしそうな素敵な写真が撮れるかもしれませんよ!
そうそう、先ほど気になっていたコーヒー豆の燻製は、燻すことで酸味が抑えられまろやかになるのだそうです。ブラックコーヒーは苦手だという人も、香ばしさが増したこちらのスモークコーヒーなら飲めるようになる人もいるのだそうです。
そして!なんと!こちらのコーヒーをはじめ、スモーク料理が楽しめるレストランもすぐ隣りにあるとのこと。これは行くしかないですね!!
お土産には、大好きなヘラガニの燻製と、今が旬のにしんの燻製を購入しました。主人の酒のアテにもぴったりですね!
南保留太郎商店
【住所】北海道余市郡余市町港町88
【電話】0135-22-2744
【営業時間】8:00~17:00
【定休日】年末年始
【駐車場】あり
すぐお隣で燻製料理を堪能!そのお味とは…?
「南保留太郎商店」さんが始めたスモーク料理専門店。同じ敷地内にあるそのお店は「燻香廊(けむかろう)」という素敵な名前です。
古民家を改装した一軒家も味のある造りで、昭和の香りが漂っています。ふらっと立ち寄り、お気に入りの小説なんかを持ち込んで一人の時間を満喫するにはぴったりのお店ですね。
ランチはシェフおすすめのものということで、おまかせすることにしました。どんな一皿に出会えるのでしょうか。
鮮やかなオレンジ色が目に飛び込んできました。「スモークチキンとベーコンのオレンヂソース煮(1,180円)」だそうです。
パンとミニサラダとドリンクが付いたセットメニューはプラス660円でいただけます。
サラダは日替わりで内容が変わるのですが、この日いただいたのは「南保留太郎商店」さんでも販売していたスモークニシンのマリネにサワークリームが添えられていたものでした。ニシンのマリネは燻製とは思えないほど脂がたっぷりと乗っていて、噛むほどにジューシーな味わいが口いっぱいに広がりました。
メインのお肉はどうでしょう。骨から身がほろほろとほどけてきます。やわらか~い!!ナイフとフォークでも楽に食べられました。
コクのある甘いオレンヂソースがスモークチキンとよく合うんですねー。初めての味わいです。果汁感たっぷりなのですが、デザートではなくちゃんとお料理になっている。さすがです!
最後にずっと気になっていたスモークコーヒーを味わいます。ほーう。美味しい。残念ながら私、コーヒーはブラック派なので、どんなコーヒーでも美味しいと思ってしまうのですが、酸味のあるコーヒーは少し苦手です。こちらのスモークコーヒーは酸味を感じませんでした。これが先ほど教えていただいた「まろやかさ」なのでしょうか。うーん。やっぱり美味しい。
ボリュームたっぷりのランチに、ゆっくりといただいた食後のコーヒー。満腹、満喫、大満足でお店を後にしたのでした~!
燻香廊
【住所】北海道余市郡余市町港町88
【電話】0135-48-5100、050-5868-0224(予約専用ダイヤル)
【営業時間】11:00〜15:00(LO14:30)
【定休日】年末年始
【駐車場】あり
続きは後編で!