
「レンタカー落ち」という言葉、皆さんは聞いたことがありますか?レンタカーとして利用されていた車が中古車として販売されている場合、その車は「レンタカー落ちの中古車」となります。
果たしてこのレンタカー落ちの中古車を買うのはお得なのでしょうか。
ここでは、そのメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
レンタカー落ちの中古車のメリット・デメリット
レンタカー落ちの中古車を購入するメリットとデメリットは下記の通りです。
メリット
・価格が安い
・きちんとメンテナンスされている
レンタカー落ちの中古車は、レンタカー会社の提携している中古車販売会社によって販売されていることが多く、その独自のルートを利用することで価格が比較的安価なのが特徴です。同年式・同車種の一般的な中古車と比較して10〜20%程度安く購入できるケースもあります。
また、多くの人がランダムに利用するレンタカーは、半年に一度必ず法的な点検を受けることが義務付けられているため、メンテナンスが行き届いているのも大きなメリット。エンジンオイルやフィルター類の交換も定期的に行われており、機械的な部分は比較的良好な状態が保たれていることが多いです。
デメリット
・多くの人が利用している
・洗車回数が通常の中古車より多いため細かな洗車傷がある場合が多い
・走行距離が多い傾向がある
・消耗品の交換時期を確認する必要がある
レンタカーは多くの人が利用しているために、「これまで何人の人が利用したかさえ分からない」という点をデメリットだと考える人も多いです。特に内装面では、シートの使用感などが気になる場合もあります。
また、レンタカーは利用ごとに必ずレンタカー会社が洗車するため綺麗に保たれているものの、機械洗車による洗車傷がある場合も多く、気になる人にとってはこの点がネックになるでしょう。
さらに、レンタカーとして使用されていた車は一般的に走行距離が多い傾向があります。短期間で多くの距離を走行していることが多いため、タイヤやブレーキパッドなどの消耗品の状態を購入前に必ず確認する必要があります。特に冬用タイヤが装着されている場合は、そのタイヤの残り溝や劣化状況も確認しておきましょう。
新品に交換が必要な場合は、その費用も考慮に入れる必要があります。
レンタカー落ちの中古車を買う方法
レンタカー落ちの中古車を購入する場合には、どのようにしてその車がレンタカー落ちであるかを見分けることができるのでしょうか。
その方法は至って簡単です。というのも、中古車販売時には、自動車公正取引協議会の決まりに基づき、必ず使用歴にレンタカーを表示することが義務付けられているからです。
購入した車が「もしかしたらレンタカー落ちの中古車だったかも」などと不確かな疑念を抱くことはまずありません。
中古車を見る際には、プライスボードという使用歴が記されたものを見ることができますが、これには必ず使用歴にレンタカーとして使用されていた旨の記載があるため一目瞭然です。
レンタカー落ちの中古車は、通常の乗用車と同じように中古車展示場などに置かれていたり、インターネット上にある中古車販売サイトに掲載されているため、購入するのは難しくありません。
走行距離の確認方法と目安
レンタカー落ちの中古車は通常より走行距離が多いため、オドメーター(距離計)の数値と車両状態証明書を必ず照合しましょう。
一般的な目安にはなりますが、1年未満の車なら3万km以下程度、1〜2年の車で5万km以下程度、3年目で8万km以下程度が許容範囲と考えておくべきでしょう。
これを超える場合は、エンジンやトランスミッションの状態を特に注意深く確認する必要があります。
タイヤなどの消耗品のチェック
タイヤの残り溝やブレーキパッドの状態は安全に直結します。特に北海道などの積雪地域では冬用タイヤが必須で、別途購入が必要な場合は5〜10万円の追加費用を見込みましょう。
バッテリーやベルト類の状態も確認し、交換が必要ならその費用(バッテリー1〜2万円、タイミングベルト3〜10万円程度)も購入予算に含める必要があります。
車検のタイミング確認
次回車検時期は購入コストに直結します。
車検が半年以内に迫っている場合は、すぐに車検費用(軽自動車で6〜8万円、普通車で10〜15万円程度)が必要になります。
新車から3年が初回車検、以後2年ごとの車検となるため、車検証で次回時期を確認し、購入後の出費計画を立てましょう。
まとめ
レンタカー落ちの中古車を購入するメリットとデメリットについて理解いただけましたでしょうか。
価格面では魅力的な選択肢となりますが、走行距離や消耗品の状態、車検のタイミングなど、購入前に確認すべきポイントは多くあります。
特に、タイヤなど購入後に継続的にかかる費用も含めて総合的に判断することが重要です。冬用タイヤが必要な地域では、その追加費用も考慮に入れましょう。
車を購入すれば生活は格段に便利になりますが、その一方で、購入後のメンテナンス費用も考慮しましょう。 ご自身のライフスタイルや予算に合わせて、じっくり検討した上で購入を判断されることをおすすめします。